キトの市街は、エクアドル共和国の首都キトに残るコロニアル時代の旧市街で、1978年に世界文化遺産に登録されました(世界遺産リストに最初に登録された12件の一つ)。この記事では、キトの市街とは何か、世界遺産に登録された理由、歴史と旧市街の見どころ、アクセスをまとめます。
キトの市街とは
キトの市街(City of Quito)は、エクアドル共和国の首都キトの歴史的中心部です。標高約2,850mの高地にあり、インカ帝国時代から重要な都市でした。16世紀にスペインが征服したのち、植民地時代の計画都市として発展し、バロック様式の教会や修道院、広場、石畳の路地が今も残っています。旧市街は南北約3kmにわたって続き、ラ・コンパニーア教会、サン・フランシスコ修道院、独立広場(プラサ・グランデ)などが代表的な見どころです。
世界遺産に登録された理由
ユネスコは、キトの市街を次のような価値で評価しています。
- 基準(ii):キトの建築と都市計画は、スペイン・コロニアル様式と先住民・バロックの要素が融合した「キト派」を生み出し、ラテンアメリカの芸術・建築に影響を与えたこと。
- 基準(iv):旧市街は、コロニアル時代のラテンアメリカの都市計画と宗教建築の傑出した例であること。
「キト派」と呼ばれる独自の芸術様式と、保存状態の良い旧市街の景観が認められました。
歴史とコロニアル都市
キトは15世紀にインカ帝国に組み込まれ、16世紀にスペイン人が征服したのち、副王領の中心都市の一つとして発展しました。フランシスコ会やイエズス会などの修道会が教会や修道院を建設し、彫刻や絵画で装飾しました。独立広場を中心に、大統領府、大聖堂、大司教館が並び、周辺にラ・コンパニーア教会(「キトのバロックの宝石」とも称される)やサン・フランシスコ修道院などが立ち並びます。1978年、クラクフと並んで世界遺産条約が発効した年に、最初の世界遺産の一つとして登録されました。
見どころ(旧市街・教会・広場)

- 独立広場(プラサ・グランデ):大統領府、大聖堂、大司教館に囲まれた中心広場です。
- ラ・コンパニーア教会:金箔をふんだんに使った内装で知られるバロック教会です。見学は有料・時間制のことがあります。
- サン・フランシスコ修道院:南米最古級の修道院の一つで、広い中庭と教会があります。
- エル・パネシージョ:旧市街の小高い丘に立つ聖母像で、キトの街を一望できます。
旧市街は路地が入り組んでいるため、昼間の見学を推奨し、貴重品に注意してください。
アクセスと基本情報
キトのマリスカル・スクレ国際空港から旧市街へはタクシーやバスで約30分〜1時間(渋滞により変動)。旧市街内は徒歩で回れます。標高が高いため、到着直後は無理をせず水分補給と休憩を心がけてください。教会・修道院の開館時間・入場料は各施設の公式で要確認です。
詳細はユネスコ世界遺産センターおよびエクアドル観光の情報を参照してください。
エクアドルの他の世界遺産については、ガラパゴス諸島の記事もあわせてご覧ください。
まとめ
キトの市街は、コロニアル時代の教会と町並みが残る、世界で最初に登録された世界遺産の一つです。標高と治安に配慮しつつ、旧市街のバロック芸術と路地をゆっくり楽しんでください。
