ヴェルサイユ宮殿は、フランスの歴史と豪華さを象徴する世界遺産です。パリからのアクセスも良く、その壮麗な建築や広大な庭園に関心を惹かれて、フランス旅行の中で観光を計画している人も多いのではないでしょうか。
この記事では、ヴェルサイユ宮殿の2025年最新のチケット情報(チケットの種類や予約・購入方法)やアクセス方法、ヴェルサイユ宮殿の見どころなどといった基本情報から、訪問時の注意点まで、観光を満喫するための情報を提供します。初めて訪れる方にも役立つ情報を網羅しているので、この記事を読むことでヴェルサイユ宮殿を何倍も楽しむことができるでしょう。
ヴェルサイユ宮殿のチケットの種類と予約・購入方法
チケットの種類と価格はさまざま
ヴェルサイユ宮殿へ入場するためのチケットはいくつかの種類があるので、2025年2月時点の最新のチケットの主な種類と価格を押さえておきましょう。
- パスポート(PASSPORT):24 € or 32 €
- 宮殿内の全施設(一部例外あり)に入場できるチケットで、指定した日時から30分後までヴェルサイユ宮殿への優先入場が可能です。11月〜3月は24ユーロ、4月〜10月は32ユーロと、料金は季節によって異なります。
- 宮殿チケット(PALACE TICKET):21€
- ヴェルサイユ宮殿と庭園などの無料エリアに入場可能で、指定した日時から30分後まで、ヴェルサイユ宮殿への優先入場が可能です。
- トリアノンパス(ESTATE OF TRIANON TICKET):12€
- トリアノン宮殿に入場するためのチケットで、ヴェルサイユ宮殿には入場することはできません。
- レンタルサイクル付きパスポート(Passport + Bike Ride):74€
- 通常のパスポートに加えて、公園内での 1 時間の自転車ツアーが楽しめるチケットです。
- 食事付きパスポート(Passport + Gourmet Break):108€ or 124€
- 通常のパスポートに加えて、レストラン「la Petite Venise」でのランチが付くチケットです。通常のパスポートと同様、季節によって料金が異なります。
※ ヴェルサイユ宮殿に無料入場できる18歳未満の方も、宮殿内に入場するにはチケット予約が必須。
※ 庭園や公園などの無料エリアは、営業時間内であればチケットがなくても入場自体は無料。
他にも様々な種類のチケットがあるので、詳しくは公式サイトを確認すると良いでしょう。
チケットをオンライン予約・購入する方法
ヴェルサイユ宮殿のチケットは、公式ウェブサイトや各種旅行代理店のサイトからオンラインで簡単に予約することできます。以下は、公式ウェブサイトを使用した予約手順です。
- 公式ウェブサイトにアクセス:ヴェルサイユ宮殿の公式サイト(https://en.chateauversailles.fr/)にアクセスします。
- チケットセクションを選択:トップメニューから「チケット」を選択し、自分の訪問日と希望するチケットの種類を選びます。
- 必要情報を入力:訪問者の情報と支払い情報を入力します。
- チケットの確認と支払い:入力内容を確認し、クレジットカードまたはデビットカードで支払いを行います。
- チケットの受け取り:支払いが完了すると、チケットがメールで送信されます。これをプリントアウトするか、スマートフォンに保存して当日持参します。
チケットの購入が無事完了したら、当日の観光に向けて少しだけ一緒にヴェルサイユ宮殿の基礎情報を予習をしておきましょう。
ヴェルサイユ宮殿の概要

ヴェルサイユ宮殿は歴代のフランス王室の居住地
ヴェルサイユ宮殿は、フランスの首都パリから約20キロメートル西に位置するヴェルサイユ市にある壮大な宮殿です。17世紀後半にルイ14世の命によって建設され、その後フランス王室の主要な居住地として使用されました。現在では、フランス文化と歴史を象徴する重要な観光名所となっており、毎年多くの観光客が訪れています。
ヴェルサイユ宮殿の歴史はルイ14世から始まった
ヴェルサイユ宮殿の建設は、1661年にルイ14世が宮廷をパリから移すことを決定したことに始まります。宮殿の設計と建設は、建築家ルイ・ル・ヴォーと庭園設計師アンドレ・ル・ノートル、内装デザイナーのシャルル・ル・ブランによって進められました。1682年、ルイ14世は正式にヴェルサイユをフランス王室の居住地と宣言しましたが、その後も宮殿内外の増改築は繰り返され、すべての工事が完了したのは19世紀に入ってからのことです。宮殿はフランス革命後、博物館として一般公開され、現在に至るまでその壮麗さを保っています。
宮殿はバロック建築の最高傑作
ヴェルサイユ宮殿は、バロック建築の最高傑作として知られており、豪華なファサード、広大な庭園、そして贅沢な内装がその特徴です。宮殿内には、「鏡の間」と呼ばれる豪華なホールがあり、17枚の大きな鏡が並ぶ壁が有名です。庭園には幾何学模様に整えられた花壇や噴水があり、これらもバロック様式の典型的な特徴と言えます。ヴェルサイユ宮殿はその建築美と歴史的価値により、1979年に世界遺産として登録されました。
ヴェルサイユ宮殿の見どころ

豪華な装飾が魅力
ヴェルサイユ宮殿の王室は、ルイ14世、ルイ15世、ルイ16世の各王が使用した豪華な居住空間です。ここには王と王妃の個別の部屋があり、それぞれの装飾は豪華絢爛で、当時のフランス王室の権力と富を象徴しています。特に「ルイ14世の大寝室」は、豪華なベッドと金箔で装飾された壁が特徴です。また、「王妃の大寝室」も見逃せないスポットで、マリー・アントワネットが実際に使用した部屋として有名です。これらのアパートメントは、フランス宮廷の生活を垣間見る貴重な機会を提供してくれます。
最も有名な部屋は「鏡の間」
ヴェルサイユ宮殿の「鏡の間」(Galerie des Glaces)は、最も有名な部屋の一つ。この豪華なホールは、全長73メートルにわたり、アーチ型の17枚の大きな鏡が並ぶ壁が特徴です。天井にはルイ14世の栄光を称える絵画が描かれ、床には美しい大理石が敷き詰められています。鏡の間は、宮殿内で最も豪華な社交イベントや公式行事が行われる場所であり、歴史的な重要性も高いです。特に有名なのは、1919年に第一次世界大戦の講和条約であるヴェルサイユ条約がここで署名されたことです。この部屋は、その壮麗さと歴史的背景から、多くの観光客にとって必見のスポットとなっています。
トリアノン宮殿とマリー・アントワネットの村
ヴェルサイユ宮殿の敷地内には、さらに2つの小さな宮殿、グラン・トリアノンとプチ・トリアノンがあります。これらは、王室のプライベートな休息の場として使用されました。特にプチ・トリアノンは、マリー・アントワネットのお気に入りの場所であり、彼女の個人的な避難所として知られています。近くには「マリー・アントワネットの村」(Hameau de la Reine)もあり、これは彼女が農村生活を楽しむために作られた小さな村です。ここでは、当時の農村の雰囲気を再現した美しい庭園や小さな家々を見ることができます。これらの場所は、宮殿の豪華さとは対照的な、王室のよりリラックスした一面を垣間見ることができるスポットです。
ヴェルサイユ宮殿の歴史的背景や見どころを押さえておくだけで、より関心が増したのではないでしょうか。
最後に、当日に備えてアクセス方法や注意点もお伝えします。
ヴェルサイユ宮殿のアクセスと観光情報
パリからのアクセス方法
ヴェルサイユ宮殿は、パリからのアクセスが非常に便利です。以下は、パリからヴェルサイユ宮殿までの主要な交通手段です。
- 電車:
- RER C線:パリ市内の中心部からRER C線を利用し、「Versailles Château Rive Gauche」駅で下車します。駅から宮殿までは徒歩約10分です。この方法は最も一般的で便利なアクセス方法です。
- SNCFトランジリアン:パリのモンパルナス駅からN線の列車に乗り、「Versailles Chantiers」駅で下車します。駅から宮殿までは徒歩約18分です。
- サン・ラザール駅からの電車:サン・ラザール駅からL線の列車に乗り、「Versailles Rive Droite」駅で下車します。駅から宮殿までは徒歩約17分です。
- バス:
- パリ市内から直接ヴェルサイユ宮殿へ向かうバスもあります。主な路線は「171」番で、パリのPont de Sèvres駅から出発し、ヴェルサイユ宮殿前で下車します。
- 車:
- パリからヴェルサイユ宮殿へは車でもアクセス可能です。A13高速道路を利用し、「Versailles Centre」出口で降ります。宮殿周辺には有料駐車場がありますが、混雑することが多いので早めの到着をお勧めします。
宮殿内でのツアーガイド
ヴェルサイユ宮殿内では、様々なツアーガイドサービスが提供されています。以下は、主なツアーガイドのオプションです。
- 音声ガイド:
- 宮殿の入口で音声ガイドをレンタルできます。多言語対応しており、日本語ガイドも利用可能です。音声ガイドを利用することで、各部屋や展示物の詳細な解説を聞きながら見学できます。
- ガイド付きツアー:
- 宮殿の公式ガイドによるツアーも人気です。専門知識を持ったガイドが宮殿内を案内し、歴史や建築、王室の生活について詳しく説明してくれます。公式ウェブサイトから事前に予約することをお勧めします。
- テーマ別ツアー:
- ヴェルサイユ宮殿では、特定のテーマに焦点を当てたツアーも提供されています。例えば、庭園のデザインやマリー・アントワネットの生活に関するツアーなどがあります。これらのツアーは特別な興味を持つ方に最適です。
周辺の観光スポット
ヴェルサイユ宮殿の周辺には、他にも訪れる価値のある観光スポットが多数あります。以下は、その一部です。
- ヴェルサイユ市内:
- 宮殿の見学後は、ヴェルサイユ市内を散策するのも良いでしょう。美しい通りやカフェ、レストランがあり、地元の雰囲気を楽しむことができます。特にマルシェ・ノートルダムは、新鮮な食材や手工芸品が並ぶ市場として有名です。
- ポティエール城:
- ヴェルサイユ宮殿から約15分車で移動すると、ポティエール城(Château de Breteuil)があります。こちらは絵本のような美しい城で、歴史的な家具や庭園を楽しむことができます。
- パルク・ド・サン=クルー:
- ヴェルサイユ宮殿から少し離れた場所にあるパルク・ド・サン=クルー(Parc de Saint-Cloud)は、美しい景観を誇る広大な公園です。ピクニックや散策に最適で、晴れた日には素晴らしい景色を楽しむことができます。
ヴェルサイユ宮殿を訪れる際には、これらの周辺スポットにも立ち寄ることで、旅がより充実したものになるでしょう。
ヴェルサイユ宮殿を訪れる際の注意点

混雑を避けるためのヒント
ヴェルサイユ宮殿は年間を通じて多くの観光客で賑わいますが、混雑を避けて快適に見学するにあたって、以下を参考にしてください。
- 早朝または遅い午後に訪れる:開館直後や閉館前の時間帯は比較的空いていることが多いです。特に開館時間の30分前に到着すると、スムーズに入場できます。
- 平日に訪れる:週末や祝日は非常に混雑するため、可能であれば平日に訪れることをお勧めします。特に火曜日は美術館が休館するため、訪れる人が多くなります。
- オンラインでチケットを事前購入する:チケットカウンターでの待ち時間を避けるため、公式ウェブサイトから事前にチケットを購入しておくと良いでしょう。
- 特別イベントや休暇期間を避ける:学校の休暇期間や特別イベントが開催される時期は特に混雑します。これらの時期を避けて訪れることで、よりゆったりと見学できます。
宮殿内でのマナーとルール
ヴェルサイユ宮殿は歴史的な遺産であり、多くの貴重な展示物があります。訪問する際は、以下のマナーとルールを守って見学しましょう。
- 静かに行動する:宮殿内では静かに行動し、大声で話さないようにしましょう。他の訪問者やツアーガイドの迷惑にならないよう配慮が必要です。
- 展示物に触れない:展示物や家具には触れないようにしましょう。これらは非常に繊細であり、損傷を防ぐために触れることは禁止されています。
- 指定されたエリアのみ見学する:立ち入り禁止のエリアやロープで区切られたエリアには入らないようにしてください。これらのエリアは保護のために制限されています。
- 写真撮影のマナーを守る:写真撮影は許可されていますが、フラッシュの使用は禁止されています。また、他の訪問者の邪魔にならないように注意しましょう。
- 飲食禁止:宮殿内では飲食は禁止されています。飲み物や食べ物は持ち込まず、指定されたエリアでのみ飲食しましょう。
ベストな訪問時期
ヴェルサイユ宮殿を訪れるベストな時期は、気候や混雑状況を考慮して計画しましょう。
- 春(4月から6月):この時期は気候が穏やかで庭園が美しく咲き誇るため、訪問に最適です。特に5月は花々が見頃を迎えます。
- 秋(9月から10月):秋も気候が良く、夏の観光シーズンが終わった後のため、比較的混雑が少ないです。庭園の紅葉も楽しむことができます。
- 夏(7月から8月):夏は観光シーズンで混雑が予想されますが、庭園の噴水ショーや音楽庭園などのイベントが開催されます。暑さ対策をしっかりして訪れると良いでしょう。
- 冬(11月から3月):冬は観光客が少ないため、ゆっくりと見学できるメリットがあります。ただし、庭園の花は少なくなりますので、主に宮殿内の見学を目的とする場合に適しています。
ヴェルサイユ宮殿の訪問を計画する際には、これらのポイントを参考にして快適で充実した見学をお楽しみください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ヴェルサイユ宮殿は、その豪華な建築と歴史的な価値で訪れる人々を魅了し続けています。
この記事をきっかけにヴェルサイユ宮殿への関心や理解を深めていただければ幸いです。